という訳で、見つかるとマズい日記。ははは。
うちの配偶者側の母。何事も「碧ちゃん家は碧ちゃん家のやり方があるでしょ」となべて軽く明るく押し流し、家に招いてもあちこち覗き込むなんて事は全くしない人。引っ越して来たばかりの時、本来なら家の隅々までをお披露目をすべく呼んだ筈なのに、
「すいません、片付いてないんで開かずの間があるんですけど」
と言ったら
「ああ、うちにもとても碧ちゃん通せないお部屋があるわあ、開かずの間って必要よねあっはっは」
とあっさり引き下がられた辺りなんぞは、まさに母の本領発揮というか何というか。
そんな母、実の息子(うちの配偶者)に対しては、何というかもう実にクールというか冷淡というか。私が風邪を引いたといえば、
「一郎なんてその辺に転がしときゃいいのよ、どうせ足手まといになるばっかりだろうけど、転がしとく分には死にゃしないでしょ?とにかく自分の身体直す事だけ考えなさい」
と真顔で言うし、逆に配偶者が風邪気味だといえば、
「いい年して軟弱ねえ、碧ちゃんここで甘やかすとろくな事にならないんだから、感染らない様に近寄っちゃ駄目よ」
とゲホゲホやってる本人の目の前でざっくり言い放つし。以前配偶者が、かなり政情不安な場所に転勤があるかも知れない・・・という話になった時に(結局潰れましたが)母がぴしゃりと言った台詞ってのがこうなんですからたまりません。
「そんなに仕事が大事なら、一人で行きなさい、一人で」

そんな訳ですから、しばらくの間私はすっかり「母はクール」と思い込んでいたんですが。これが、どうやら違うらしい・・・と気づいたのは、結婚して何年目位の話だったでしょうか。
実は母、配偶者の弟の事となると、態度が一変するのですよ。うちには滅多に電話をかけてこないんですが、どうやら義弟のところには始終電話をかけている様子。しかも、
「電話をかけてもお嫁さんが忙しいからあんまり相手にしてくれなくて、すぐ切れちゃうからつまらないのよねえ」
と、何故か私に愚痴ったりするんですわ。私とお茶を飲んでいても、何故か出てくるのは「二郎は何々が好みで」「昔ここで二郎があんなことをしてこんなことをして」「こんな時二郎だったらこうするわ」などなど、二郎さん話のオンパレード。ええとええとお母さん、私一郎さんの嫁なんですけども・・・と言いたくなった事も数知れず、なんでございます。
(実はその分、二郎さんの配偶者に対する母の風向きは微妙に冷たく、逆に私はかなり楽をしている部分があるのですが)

さて。
先日、お友達の家に行って同世代の友人とつらつら話をしておりました所、一人がこんな事を。
「義母がね、しょっちゅう電話かけてきて、『何だか顔色が悪いみたい、ちゃんと寝かせてあげてるの?たまには日曜日ゆっくりさせてあげてね』なんて言うのよ。最初てっきり娘の話だと思ってたら、旦那の事なの!」
実家に遊びに行くと、和室に布団が一組敷いてあって、彼女のご亭主は「たまのお休みくらいゆっくりなさい」と無理矢理お昼寝をさせられるんだそうで。
彼女にしてみれば、旦那の仕事が忙しいのは重々承知していても、「ごろごろしてないで日曜日位は娘の相手してよ!」となってしまうらしいんですね。で、まあそれなりに本人も忸怩たる想いが無い訳ではない所で、いちいち電話で義母に念を押されるとかちんと来る、と。しかも、行ったら行ったで強制お昼寝ですもんねえ、そりゃ彼女じゃなくても鼻白みますわよ。
「全く、幾つになっても母親にとっては息子は息子なのねえ」
とため息をつく彼女に、ふと尋ねて見ました処。
「あら碧知ってたっけ?そうなの、うちの旦那って2番目の息子なのよ」
ああ、やっぱり・・・。
どちらも同じように愛情を注いでいるようでも、やっぱり微妙に「可愛さ」のベクトルって違っちゃうんでしょうかね。勿論、上の子は上の子なりに可愛いんだと思うんですが。どうも、
「しっかりして欲しい、早く一人立ちして欲しい」
と願われがちな長男に比べて、次男の場合は
「いつまでも私の小さな可愛い息子」
という感覚から親自身が抜け切れないのかも知れませんねえ。
うちの場合もそう。配偶者は不憫に近いほどあっさりと扱われているのに、どうやら義弟の方は甘やかされまくっている様子で・・・。で、その態度がどうしても色々気に食わないんですわ、私は(随分話が戻りますが、この義弟に対する不平不満こそが私の二重ハンドルの根底要因なんですね。義弟には滅法甘い父母に知られたら困るので、それでせこせこ逃げ回っている、と)。
ま、結論から言ってしまえば、私は立場上かなり楽なポジションに居られるので、実際はどうだっていいんですけどもね・・・(←鬼)。